2014年1月20日月曜日

先週末から香港に来ている。1月ながら15度位の快適な気候を楽しんでいるところだ。NYや東京の寒さを考えると、この天候に感謝せずにはいられない。汚染で曇っている空気が気になるが。。。

今回の香港訪問は、元々金曜の夜に香港入りする予定だった。が、木曜昼にメンターであるV氏から「北京出張を止めたから明日の日中に会わないか?」と電話をもらった。そこで急遽、フライトを通称Red-eye便(深夜便)に変更して、金曜朝から香港入りしている。


V氏とは、去年の10月にNYで会って以来の再会だった。

その後、ファンドのパフォーマンスが快調であることや、今考えている新たなビジネスについて話を聞く。調子が良いことがよく伝わってくる。こっちも嬉しくなってくる。

僕からは、Columbiaで最初の学期に苦労したことや、VCやPEでの学期中インターン獲得が想像以上に競争が厳しく、少し弱気になっていることを正直に話した。

すると、彼はこう話してくれた。

「いいか、Straight7。"You can do it."。これまでのアジアでの経験や知見、ネットワーク、そして自分の能力。これらを組み合わせて、適切な分野で戦うことを選べば君は大丈夫だ。」

「他の人間が既に参入している分野で戦おうとするのは良くない。優秀な人材が多くて、競争が厳しすぎるからだ。」

力強い励ましの言葉である。

加えて、僕が自分でビジネスを始める可能性について言及すると、彼が考える「起業家とはどういう人物か?」という考えを教えてくれた。曰く、

「リスクを取る人、というのももちろん含まれる。だが、私は365日24時間、事業について考えを巡らせている人のことを起業家と考えている。」と教えてくれた。

ユニークな定義である。自分でゼロからファンドを立ち上げ、今では傘下の投資先で世界中にビジネスを展開する、V氏自身の経験から来る定義なのだろう。


その日の午後には、香港にて2社のスタートアップを立ち上げ、香港スタートアップ業界の中心人物となっている、Columbiaの卒業生であるG氏と会った。

彼には、インターン先として考えられる香港やシンガポールで活動するベンチャーキャピタルを数社紹介してもらうと共に、自分で事業を始める場合のアドバイスももらった。

僕「夏は、アジアにあるベンチャーキャピタルでインターンをしたいと思っています。どの分野に事業機会があるか、先端で見たいからです。」

G氏「僕は、君がもし事業を始めたいと考えているなら、今直ぐに始めた方が良いと思う。回り道はするな。」

G氏「ベンチャーキャピタルで働くと、ある程度の給料を居心地良く感じ、自分で事業を始める気持ちが弱まるかもしれないからだ。」

G氏「Columbiaにはリソースがあるし、何よりNYが良い。Meet-upイベント(起業家やベンチャーキャピタリスト等が一同に集まり、お酒等を飲みながらカジュアルに話すイベント)に行き、NYで何が起きてるか理解しながらも、自分のアイデアをぶつけてブラッシュアップしてみなさい。」

先学期、Meet-upイベントに行くことは避けていたので耳が痛い(笑)。今学期は足を運んでみるとしよう。


そして今朝は、5年前に会った香港で初めてできた友人と、その夫と朝食をした。彼女は香港にて投資銀行で働いた後、しばらく休養。今は学校で宝石鑑定の勉強をしているらしい。去年結婚して、幸せそうで何よりだった。

彼女の夫は中国や香港でファミリービジネスを営む青年実業家。今から2年前に会った時には、自身の会社を香港で上場させると鼻息荒く語ってくれたのを覚えている。

今朝会った際に、それについて聞いてみた。

僕「最近、ビジネスはどうだい?」

彼「好調だよ。実は、今年中に香港に上場する予定なんだ。僕は今、会社の一つをCEOとして経営している。新たに中国でワインビジネスも始めるつもりだ。結婚もしたし、IPOも控えてるし、盛り沢山だよ。」

と充実した感じで話してくれた。有言実行で、会社を上場させるみたいで感心した。

彼は僕と2歳しか年が離れていない。だが、今や数百人の従業員を抱えるCEOだ。以前と比べて、やんちゃさが落ち着きに変わり、風格が備わっていた。言葉で表しづらいが、話ぶりが、MBA生やアドバイザリー業務に従事している人にありがちな、理論を振りかざす頭でっかちな感じではなく、日々現場でビジネスを動かす事業家としてのものだった。



そして、今から友人とランチをした後、今日の夜に東京へ戻り、25日にはNYへ戻る。28日からは春学期の開始だ。

寒い寒いNYに戻るのは億劫だが、今回会った3人の起業家/事業家を含め、次回再会した時に前向きな報告ができるよう、時間を過ごしていくこととしよう。


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