2015年5月19日火曜日

卒業式前日。天気予報を見ると生憎の雨だ。

が、眠い目をこすりながら朝起きてみると、時々日が射す気持ちよい天気だ。まるで僕達Class of 2015の門出を祝うかのように。

普段は私服の学生で溢れかえるキャンパスも、今日は違う。クリアブルーのコロンビアカラーの特性ガウンを覆い、帽子を被った卒業生とその家族で一杯だ。

今日は総勢741名の同級生が集う最後の機会だ。皆、表情は明るい。僕と同様、卒業出来ることに安堵している友人も少なくないだろう(笑)。流行のセルフィー(自分で自分の写真を撮ること)を取り、お互い「帽子が似合ってないなぁ」とジョークを言い合って笑う。

別館での待機時間が終わり、いよいよ本会場である、キャンパス上に特設されたテントへ向かう。天気は晴れ。サングラスを付けている同級生もちらほら見かけられる。皆で声を出して盛り上がりながら、着席だ。


先ずはDean Hubbard氏の挨拶だ。彼は普段は生真面目な人らしいが、さすがスピーチは上手い。ジョークを混ぜながら情緒の効いた話をする。
僕は彼と直接関わりを持ったことは少ないが、1ヶ月前に行われたパネルディルカッションをNHKが撮影した際、僕がした質問に答えてくれ、撮影後に「Good question!」と声をかけてもらえたことが良い思い出だ。それ以来勝手に身近に感じている。
笑いと内容の両輪を備えたスピーチで、素晴らしい幕開けだ。

続いてゲストスピーカーであるSallie Krawcheck氏だ。女性CEOとして著名な彼女は様々なメディアに女性リーダーとして取り上げられている。容姿も端麗で美人だ。

そんな彼女は、パーソナルなネタをふんだんに盛り込み、会場の笑いを取って話を始めた。卒業直後に主婦をしていた際、前夫が友人と不倫をして離婚した話を始めた時は、隣に座る同級生と「おいおい、大丈夫か!?」と顔を見合わせたが、聴衆の前でスピーチすることには慣れているのだろう。その後は実のある話で纏めてくれた。

自身が離婚後に始めた株式アナリスト時代に、当時の業界の常識とは異なる内容のレポートを、上司の反対も押し切って提出したストーリーを語ってくれた。自分の信じるものがあれば、それを貫き通すこと。IntegrityとBeliefを持ってキャリアを前進していくこと。正直、前半のジョーク部分が強烈でその印象が強く残っているが、大事なアドバイスを卒業生達にくれた。


そして生徒代表のMのスピーチだ。彼とは去年夏にギリシャでボートをシェアした仲。Princeton卒のエリートだが、鼻につくことのないフレンドリーなキャラクターで皆から愛されている人物だ。

彼は失望とそれを乗り越えることについて話をしてくれた。これまで多くの事を成し遂げてきた皆だが、その道中多くのDisappointmentを経験している。就職活動、生徒会の活動等々。それはMBAの2年間も変わらない。

MBA以前との違いは、お互いを助け合う素晴らしい仲間・コミュニティが出来たことだ。お互いが助け合ったことで、様々な失望を乗り越えることが出来た。僕達は幸運にもCBSで素晴らしい教育を受けることが出来た。それを可能にしてくれた家族や友人に大いに感謝しよう。そして、今後は家族、友人、会社、社会等それぞれのコミュニティで、大いにリーダーシップを発揮し、今お互いにしているように周りを助け、恩返しをしていこうという話だった。

いつもニコニコ笑っているMだが、スピーチの途中で感極まり、水を飲んで何とかスピーチを続けている姿が印象的だった。もらい泣きした同級生もちらほらいる。この2年間の様々な思い出が頭をよぎっているに違いない。


次はメインイベントである、741名全員の名前が呼ばれ、壇上でのDean Hubbardと握手だ。クラスAから順に呼ばれていく。同級生にかなり多くの友人を作ったと思っていたが、まだまだ知らない同級生が多いことに驚く。卒業後にも、良き同級生との新たな出会いが沢山あるだろう。一方、知り合いの同級生については、その名前が呼ばれる度に、皆で愛称を叫んでお祝いだ。

クラスメートに注意されていたのだが、案の定僕の名前はきちんと発音されなかった。発音記号を記し、その紙を渡したのにだ。まぁ、アメリカが適当な国であることはこの2年間
でよく理解したし、ご愛嬌としよう(笑)。他方、確かに僕の名前は名字と名前を合わせると、長いかもしれない。これから自己紹介をする際は、外国でも認知度のあるニックネームで挨拶することを心に決めた(笑)。


741人もいるので、おそらく1時間以上経っただろうか。最後のクラスが呼ばれると、皆でまた盛り上がった。

最後に再びDean Hubbardが登壇し、スピーチを行った。彼が以前ホワイトハウスで日本とTPPの交渉に関わっていたストーリーを話し、「未来は常に明るい」という趣旨で締めくくった。僕は常に未来を信じていると。


周りにいる友人の顔を見回すと、皆本当に晴れやかで良い笑顔をしている。僕は、愛すべき友人達に囲まれ、満たされた気持ちで一杯だった。コロンビアMBAという大きな家族のようなコミュニティに加わり、魅力と愛に溢れる友人に恵まれ、素晴らしい時間を過ごせたことに心から感謝している。きっと、同級生達も同様の気持ちを抱いていた筈だ。

そして、コロンビアMBAという家族は卒業後も自分の大切なコミュニティの一つとして、長く続いていくと信じている。


生徒会長であるCもスピーチで述べていたが、この2年間は、巷で言われているようにTransformationalな期間であった。何が変わったのかと言われれば人それぞれ答えは違う筈だが、僕も2年前の自分と比べて大きく変わったと思う。その内容については、また時間を置いて投稿したいと思う。


今はコロンビアMBAでの想像を超える素晴らしき2年間を終えた充実感と高揚感に浸りつつ、卒業式を訪問してくれている父親と叔父と時間を過ごすこととする。


ライトブルーの帽子を被った同級生と、最初に壇上でスピーチをするDean Hubbard。この後、天気と皆の熱気で会場は熱くなり、ガウンを脱いで下に着てるスーツやドレスになる学生が続出した(笑)。


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