2013年10月12日土曜日

想定外のアカデミックの波にのまれあたふたしているこの頃。来週はテスト週なので、今週末は大人しく家に籠って勉強をする予定だ。

さて、先週とあるベンチャーキャピタルの創業者と電話させてもらう機会があった。このベンチャーキャピタル、泣く子も黙る米国のトップVCである。成功している多くのTech会社に投資をしており、最も敷居の高いVCの一つであると思われる。

電話で話をさせてもらった理由は一つで、彼らのNYオフィスでインターンをさせてもらうためだ。留学生は入学翌年の夏まで給料はもらえないため、学期期間中に週1−2位で無給で働けないかと依頼してみた。自分の経験・NYスタートアップへの精通度やネットワークを踏まえると、どう考えても図々しいと同時に無謀なお願いであったと思う(爆)。だが僕は本気だし、ここはアメリカ。遠慮無しに突っ込むことにした。

が、結果は残念ながら「No」だった。というのも、彼らはシリコンバレーに10人のパートナーを抱える一方、NYには一人もいないため、インターンをしても有意義なVC経験にはならないとのこと。加えて、基本的に成功しているスタートアップでの3年以上の経験が無いと採用はしていないとのことだった。

一つの例として挙げてくれたのが、最近アソシエイトとして採用したHBS卒者の話。HBSをベイカースカラー(成績上位5%)として卒業した優秀な人物だったが、一度目はスタートアップでの経験が無かったため不採用にしたらしい。が、そこから彼は、このファウンダーのアドバイスを信じて、3年間有望なスタートアップで3年間働いた後、二度目のアプライし、アソシエイトとして採用されたとのこと。

当たり前のことではあるが、スタートアップでの成功体験のない人物でないと、起業家は話を聞かないと言っていた。取締役会の一員になっても話を聞いてもらえないと。加えて、競争が激化しているVC業界において、GreyrockやKleiner Perkins等トップ10を相手に、有望なスタートアップに投資家として選ばれるようしのぎを削っているとのことだった。

他にも日本への投資について話を聞かせてもらった。

彼自身日本とは長い関係があり、これまでに100回以上(!)訪日したことがあるらしい。以前、紹介された10社程度を訪問し投資を検討したが、結局1社も投資には至らなかったとのこと。理由は主に2つで、先ずスタートアップの視野が狭いこと。おそらく規模のことを指していて、対象マーケットが日本だけだからということだと思う。(近年変わってきているとコメントしておいた!)2つ目はカルチャーの違い。シニオリティを大切にするところや、間接的に物事を伝える特徴があると思うが、彼なりの表現で「俺はSteve Jobsと近しい友人だったが、Appleが日本企業だったら彼が成功することは無かっただろう。」と話していた。(そりゃそうかもね笑)


インターンシップ獲得という意味ではとても残念だったが、色々と勉強になる話を聞けた上にアドバイスも頂けたとても良い時間だった。


実は、電話の最後に食い下がらず粘ってみたところ、「NYベースのVCで興味あるところがあれば繋いであげよう。」と言ってもらえた。NYはシリコンバレーと比較してVCの量も歴史も劣るとは思うが、幾つか素晴らしいファンドがあるので、早速彼にメールでお願いしてみた。どう転ぶか分からないが、折角の機会なので果敢に思いっきりチャレンジしてみようと思う。

綺麗な夕焼けをキャンパスにて。香港と比べて圧倒的に空気も空も綺麗だ。こういう風景を歩いたこともNYの大事な思い出になると思う。 
夜のリンカーンセンター。テスト後に遂にここで渡米以来初のオーケストラコンサートに行ってくる。楽しみ!

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